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西澤会長の 「ちょっと寄り道」 その5
今回も「道迷い」について。
実際、山に行ってどうするかを確認していく。
当日朝、メンバーが集合したら、CLは参加メンバーの健康状態を把握し、事前地図読みのルートの三次元的要素+歩程時間を基に、意識の共有化を図る。また、高度計の修正、GPS機器の確認を行う。
山へ入ったら、CL、SL+αは地形図を常に確認しながら進む。残ったメンバーは歩行中常に周辺の地形、赤テープ・ペンキ、道標等を確認しながら進む。
チェックポイント(CP)到達時、地形図、高度計、GPSで現在地確認を行い、時間を記録し、デジカメで撮る(以前のミニ講習会でのG籐さんの回答:ベストアンサーです)。画像・時間を含めた記録は我々の記憶より確実です。
その後も、次のCPまでの方位、高低差、時間を共有した上でルートを進む。
「道に迷ったまたはルートを外れた」場合の対応
メンバーの誰かが「道に迷ったのでは?」と認識した場合は、CLにその旨を伝える。CLは危険のない箇所で歩行を止め、現在地確認を行う。確認が終ったら、直前のCP若しくはその途中の正規ルートまで戻る。
迷った際にやってはいけないことは、迷った地点から正規ルートへのショートカットを進むこと。遭難のリスクが増大する。極めて稀なケースを除いて「来たルートを戻る」が正解。歩いてきたルートは分かっているので危険が少ない。各県が作成、公表しているガイドブックでも戻ることを推奨している。
「GPSの活用と地図読み能力の向上」
「道迷い」しないためには、複数のメンバーがGPSを携行することでかなりの防止効果が期待できます。ただし、地図読みの能力向上にはつながりません。
地図読み能力向上のためには、あくまでも地形図とコンパスを携行して歩くことです。自らの読図確認のためにGPSを活用することで一層の能力向上が図れます。
実際に地形図とGPSのどちらを活用するかは、各人の能力と意識によります。どちらが安全山行に資するか判断することが重要です。
今回の蛇足は、映画と音楽。以前テレ東で「ダニー・ザ・ドッグ」という映画を観ていたら、聞きなれたメロディーが。モーツァルトのピアノソナタ11番の第1楽章(多くの方が耳にした曲です。第3楽章がトルコ行進曲。)が謎解きの鍵になっていた。映画音楽も名曲が多いですね。