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西澤会長の   「ちょっと寄り道」  その9

今回は、毎年警察庁(生活安全局)が発表している「山岳事故の概況」から。
 警察庁では、6月に前年(今回は平成29年)に起きた山岳事故の状況を公表している。
 まず、平成29年の山岳遭難の状況は、
  ・ 発生件数 2,583件
  ・ 遭難者  3,111人
    うち死者・行方不明者 354人
    負傷者 1,208人

であり、いずれも対前年比増で、統計の残る昭和36年以降最も高い数値を示した。
 遭難の要因としては、「道迷い」がこの年もトップとなった。
 遭難者のうち60歳以上が1,588人と全体の51.0%を占めており、死者・行方不明者では60歳以上が229人と64.7%を占めているという結果となった。
 この報告の中で、山岳遭難防止対策として、
  ○ 登山計画の事前の作成と万全な装備品の準備
  ○ 登山計画書の提出
  ○ 道迷い防止
  ○ 滑落・転落防止
  ○ 的確な状況判断
を掲げている。詳細はインタネットで検索を。
 山での事故は、残念ですが、どんな対策を講じても防ぐことはできません。自然の中で山に登ることは、他の競技と比べても事故のリスクの高いスポーツです。落石等不可抗力による事故の可能性もあります。いかにリスクを軽減するかが問題です。
 そこで事故が起こった場合、その事故を分析し、同様の事故を未然に防ぐことにつなげていくかが重要です。
 運営委員会では、「事故要因分析シート」の提案をさせていただきました。
 事故の要因としては、事故者本人の問題、山行計画の問題、季節・天候・事故が起こった時間帯、事故発生場所、物理的外力(落石等)、パーティーの人間関係、装備等、ヒューマンエラー、その他の問題様々なものが考えられます。こうした要因の分析が事故の軽減につながっていけば良いと考えています。あわせて、「ヒヤリ・ハット」の分析も同様です。
 蛇足は、NHK・BSの「駅ピアノ」、「空港ピアノ」。駅、空港に置かれたピアノで老若男女が思い思いのメロディーを奏でる。2~3分の間に弾いている人の半生が写し出されているようだ。ショパンからビートルズ、自作の曲まで。この番組を見る度にピアノが弾けたらなと思う。三味線はよく弾くんですが。

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